USA - California 空港/ラウンジ/マイレージ

やっと帰国だよ~~と思ったら・・・

日曜日, 10月 04, 1992Coyote



とにかく楽しく、いろんな経験ができた初一人旅。
一人旅と言うよりも、またもや人の優しさに触れることができた旅だった。

楽しいことしかなかった、いい思い出しか残っていないこの旅もとうとう終わり。
友人ににフレズノの空港まで送ってもらい、またアノ小型プロペラ飛行機に乗って
サンノゼ国際空港へ・・・ 帰りのこの小型飛行機、上空から見るフレズノは
行きにみたフレズノとちょっと違う。いろんな思いを心に納めながら
フレズノ上空を飛んでサンノゼへ。


ここでもまた乗り換え時間に余裕を持たせた私。
乗換えまで2時間半。空港内をぶらつくコヨーテ。
でも前の記事でも言ったように、国際線は日本へのAAの便1本だけ。
免税店は搭乗2時間前ぐらいからしかOPENしない。

とにかくターミナルをうろつくけど、小さな空港だけにターミナルも小さい。
時間を持て余した。。。ベンチに座って本を読んだり、免税店に顔を出したり。。。。

当時、旅行ではドルを使い切って帰ってくることと思っていた私。
次にいつアメリカに来れるかもわからないし、日本で換金するほどの金額でもない。
最後にお金を使い切るために、免税店で買い物をしてドルを使い切った私(笑)

いよいよ搭乗のアナウンスが・・・
ゲート前に並んで搭乗を待つコヨーテ。

「これでアメリカともしばらくはサヨナラなんだぁ~」
涙が出てきた。
帰りたくないよ~~~!!


「ファーストクラスの方、ご搭乗ください」



その後、なぜか搭乗したはずのファーストクラスの乗客がゲートに引き返してきた。

英語でのアナウンスが入る。
あまり理解できないがどうも離陸時間が遅れるとか言ってる様子。
確認のために、近くにいたアメリカ人に聞いてみる。

しばらくして日本語でのアナウンス。
「離陸時間がちょっと遅れています。そのままお待ちください」


ゲートにはツアー客と見られる日本人も多い。
なぜかアメリカ人は少しだった。

しばらくしてまた英語のアナウンス。

「もうしばらくお待ちください」


英語のアナウンスが不安なコヨーテは、そっと日本人ツアー客のそばにいた。
添乗員からの説明を盗み聞きしようという魂胆(笑)
しかし、添乗員らしき人は何も説明をしない。
日本語のアナウンスを聞いてから説明。
(別に日本語のアナウンスを説明するまでもないじゃ~んなどと意地悪に考える)


そんなことをしてるうちに1時間以上たった。
アナウンスで「ミールクーポンがどうのこうの~」と聞こえた。
日本人の添乗員はまたしても説明していない。
諦めたコヨーテはその場を離れ、アメリカ人がたむろしてるエリアに移動し
アメリカ人に「アナウンス、何て言ったんですか?」と聞く。
アナウンスに質問はできないけど、そばにいる人になら質問もできるし説明もしてもらえる。
英語が苦手だって、しつこく聞けば丁寧に説明してくれる。
おせっかいなアメリカ人なんかどこにでもいるしね!

どうも飛行機の離陸が遅れていて、昼食用のミールクーポンを提供するから
昼食を食べて待つようにということらしい。
すぐさま、アメリカ人にならってクーポンを受け取りに行く。

日本人ツアー客は日本語のアナウンスが流れるまでただ待ってる。
なぜか日本語のアナウンスは英語のアナウンスが流れて10分ぐらいたってから・・・


クーポンをもらう列に並んでいると、20代後半の日本人男性が近寄ってくる。
彼もまた英語はちょっとわかるけど、確認をしたい様子。
それを見ていたまた一人の日本人男性が近寄ってくる。
3人集まれば英語のアナウンスだって怖くない!!
とにかくミールクーポンを受け取り、一緒にターミナルのファーストフードで
ハンバーガーを食べる。

「ラッキー!お昼代タダだ~~!!」
と暢気に喜ぶコヨーテ。

お昼を食べた後もまだアナウンスが入らない・・・


離陸時間から2時間は過ぎた。

そして次のアナウンスでは飛行機にエンジントラブルが発生してる模様で現在調査中・・・


そして30分後・・・・

「部品をこれからオレンジ・カウンティのマクダネル・ダグラス社まで取りに行く」


日本人も3人そろえば、こうやって英語のアナウンスも理解できるのだ・・・
まだまだ時間はかかりそう。

この男性、一人はお医者様。
フロリダとボストンでの学会を終えてこの飛行機で帰国。
なんとボストンからこの飛行機に乗って来たという。

もう一人は今でいうIT関係のビジネスマン。
サンノゼに出張で来ていたという。

この二人の男性は、この余った時間にお土産でも買おうと免税店に行こうとする。
私はすでにドルは使い切ってしまった。いざとなればカードはあったものの
現金はあと小銭程度しかない。ウィンドーショッピングとして彼らに付き合った。

免税店に行くとおばちゃんが私に話しかけてきた。
「あら、あなたさっきからずっとウロウロしてた子ね。今度はお客さん連れてきてくれたの?」

ははは・・・あまりにも長い時間、空港をうろついていたために顔が割れていたのだ(笑)

「早く飛行機飛ぶといいわね~~」

そんな会話をしながら、男性2人の買い物にお付き合い。


飛行機は午前中の10時ごろに飛ぶはずだった。
私は朝の7時過ぎから空港をうろついている。
このとき、すでに午後2時を回っていた。


帰国直前に足止めを喰らって、予定よりも長くアメリカにいられることで
ご機嫌なコヨーテ♪

やっぱり私ってラッキーよね~~!!




あれ!?
世間ではコレってアクシデントっていうの??


10時に離陸するはずなのに、足止めくらって自国はすでに3時。
すでにコヨーテはサンノゼの空港に8時間もいるのである(笑)
そう!まだ飛行機は離陸してなかったので~す!!

空港をウロツキしすぎて、売店のおばちゃんから
「あら~、あなたまだいたの?」
と声をかけられ、

お掃除のおっちゃんに
「お姉ちゃん、あの飛ばない飛行機で帰る予定だったのかい?」
などど同情され、

空港職員には
「もうサンノゼ空港ツアーも飽きたでしょう?」
と冗談を飛ばされ・・・

赤いジャケットのアメリカン航空の地上スタッフには
「今日の朝からあなた見てるけど何時間要るの?」
とまで言われる始末。


そんなときアナウンスが・・・

「本日の成田行きは運休・・・」


初体験だ~~~!!
飛行機が飛ばない。ゲート前がザワザワし始めた。
でも日本人ツアー客の団体はまだ状況を把握していない様子。
(添乗員も案内してあげればいいのに・・・)

英語でのアナウンスでは、その後の対応を説明。

ホテルを用意、明日の飛行機への振り替え。それらの手続きをするために
ファーストクラスは○番、ビジネスは△番、エコノミーは□番カウンターに・・・

私は日本人男性2人と、近くにいたアメリカ人に確認を取ってカウンターに並んだ。
カウンターに並ぶのが早かったからか、すぐに空港近くのホテルに案内された。

1泊、そして80ドルの夕食ミールクーポン、1回の国際電話代。
無制限のドメスティックへの電話代を提供するという。

サンノゼに出張に来ていた方の日本人男性が
「このホテルなら空港近辺で一番いいホテルだから安心だよ」
と話してくれた。
コヨーテはアメリカにもう1泊できるとなってかなり喜んでいた。

でも空港周辺って別に何もない。
ホテルに着いたのも午後5時近く。もうどこに行く気にもならず、
日本人男性2人と食事の時間まで近くを散歩することになった。

散歩中、目の前にホリデーインのバンが通過した。そのバンには空港にいた日本人ツアー客。
「アノ人たち、今頃手続き終えてホテルに送ってもらってるのかな?」
「それにしてももう7時だよ。遅すぎじゃ~ん」
「彼らのホテルもホリデーインだって。私たちラッキー♪」

ちょっとだけ団体さんたちよりも早く、ちょっとだけいいホテルに案内されたことに
私たち3人はほくそ笑んだ(意地悪だね~~)

夕食はホテル内の一番高いレストランで「Today's Special」などというコースを
ワインと彼らと一緒に楽しんだ。メニューはフィレ・ステーキ。アメリカでは珍しく
こってりしたソースに絡められ、やわらかいフレンチスタイルのステーキ。
アメリカでこんなに上品なステーキを食べたのは当時、初めてだった(笑)

当時アメリカのステーキと言えば、シーズニング&ステーキソースの靴のゴム底のような
硬いステーキというイメージが強かった。

翌日、ホテルを出て空港に向かうとこれまた空港であちこちから声をかけられるコヨーテ。

売店のおばちゃんは
「アンタ、まさか空港に泊まったの?そんなにサンノゼ空港好きなの?」
と冗談を飛ばす。

トイレに行ったら、中国系の掃除のおっちゃんが
「お姉ちゃん、今日はピンクのTシャツかい?昨日はブルーのTシャツだっただろ?」
(そんなことまで覚えてなくていいのに~~~汗)

アメリカンのスタッフは
「Hello Agin!! 今日こそ飛ぶといいね。大丈夫、今日は絶対に飛ぶからね。」
このスタッフには飛行機に乗る寸前には
「君にやっとサヨナラが言えるね。」
とまで言われた。


やっとの思いで搭乗したコヨーテ。
予定外の1泊延長。

一般的に見ればアクシデントなのかもしれないけれど、初めての独り旅でこんな経験ができた。
人に支えられながら、助けてもらいながらだたけれど、これもまたひとつ勉強になった。

このときの旅行、中身の濃い体験ができて、未だに忘れられない旅行のひとつ。
記事を書いていたら、細かい部分まで鮮明に思い出してきた。
昔の旅を思い出すってのもいいね~。

そして改めて、旅での出会い、新しい発見、人からのやさしさを思い出した。


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