ラスベガスの中でも老舗のホテル、リヴィエラ。
今や華やかなラスベガスらしいホテルは南に集中し、
北に位置するリヴィエラ周辺はちょっと影が薄れつつあるが、
このリヴィエラはバグジーがフラミンゴをオープンしてから約１０年後の１９５５年、
華々しくオープンした。

すでに当時、フラミンゴの他にもサンズ、デザートインといったカジノホテルが存在していたが、
それらのホテルを圧倒させるような大きさでオープンしたと言われている。



９階建の客室は３００室、ナイター付きのテニスコート、大型プール、スロットマシーン １１６台、
テーブルゲーム １８台。今のラスベガスでは大したことない大きさだが、
当時としては誰もが想像できないほどの大きさ、そしてロビー、客室、レストラン、調度品、
装飾品はどれも豪華なもので、誰もが憧れるゴージャスホテルだった。
そんなホテルは瞬く間に人気となった。




マフィアがラスベガスを牛耳る６０年代、７０年代は、
このリヴィエラも他のホテルと同様にマフィアとの繋がりもあり、
良い意味でも悪い意味でもラスベガスの歴史と共にリヴィエラは存在していた。


９階建て、３００の客室から始まったこのホテルも今や２３階建てのタワーに変貌し、
客室数も２１００という巨大ホテルに変貌している。
しかし９０年代になると現在のラスベガスの象徴ともなるような巨大なテーマホテルが
次々と建設され、ラスベガスの中心が次第に南に、
そして人の流れも南に移動し、いつしかリヴィエラの影も薄れ始めてしまった。


このリヴィエラにかつて１泊だけした事がある。
南に位置するゴージャスなテーマホテルとは違った趣のあるホテル。
古き良きラスベガス、私が幼いころイメージしていた「ラスベガス」がそこに存在。
エレベーターで会った老夫婦が「ラスベガスではリヴィエラが定宿」と言っていた。
このご夫妻にとっていくつもの想い出がこのリヴィエラに詰まっているのだろう。
そしてリヴィエラの歴史、ラスベガスの歴史を共に歩んできたのかもしれない。



ちなみにここで宿泊した部屋は、 HotelClubで予約をした。
シーズンが外れていたこともあり、１泊＄６０。
正直言ってお部屋に期待はしていなかったものの、案内されたのは・・・




ドアを開けるとミニキッチンとソファーが、その奥にはダイニングセット。
奥の部屋がベッドルーム。
写真は借り物で、何年も前に訪れたために家具等の調度品は
もっと古めかしいものだったけれど、お部屋はこれと同じタイプ。

古めかしいといっても、なんとなくそれが雰囲気を出していた。
またラスベガスのカジノホテルには珍しくキッチンが付き、
しかも高層階なのにベランダ付き。

（ラスベガスではカジノで大負けして自殺をされないようにと、
客室の窓が開かない部屋が多いという噂）

ちょっと場末の大衆カジノのようなダウンタウンのホテルとも、
きらびやかで華やかなフォーコーナー周辺のカジノホテルとも違った趣がある素敵なホテル。
歴史を感じるホテルだった。





リヴィエラはロバート・デ・ニーロ主演の映画「カジノ」のロケでも使われた。
マフィアがはびこる７０年代のラスベガスを描くこの映画。
リヴィエラがとてもその雰囲気を出している。
ちなみにロケは夜中に行われ、リヴィエラにセットを置くことなく
そのままの姿を使ったと言われている。


映画「カジノ」は実話を元に作られた作品で、主人公もその周りの人たちも実在した人たち。
実際はリヴィエラの向かいにあったホテル「スターダスト」での話だった。
スターダストは２００６年に廃業、２００７年には爆破解体されたホテル、
ショッピングモール、コンベンションセンターなどを兼ね備えた複合施設「Echelon Place」を
来年オープンを予定して建設中だったが、
この不況、景気悪化のために完成が１年以上ずれ込むことになりそうだと発表されている。



Riviera Hotel & Casino
2901 Las Vegas Blvd S,
Las Vegas, NV 89109
(800) 634-3420
http://www.rivierahotel.com/





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