1987年の旅行が、私にとって初めての海外旅行だったのでが、ロサンゼルス滞在中に何度か不思議な感覚を覚えた。
デジャブ現象とでもいうのだろうか。
初めて訪れたロサンゼルスのはずなのに、いろんな場所で「この光景を見たことがある」というのか、「この場所を知っている」といったような感覚に襲われたことがたびたびあった。
ロサンゼルスといえば、日本でもテレビや雑誌などで取り上げられることも多い場所だから、観光スポットなどであれば、以前にテレビで見たことがあるから、そんな錯覚に陥ることもわかる気がするが、そのようなものとはちょっと違った。
まずロサンゼルスの空港に着き、空港の匂いを嗅いだだけでどこか懐かしい感覚になった。
そこからバスに乗って移動をしていても、
「この道を右に曲がると花屋があって・・・」
と、具体的な花屋のイメージが頭をよぎる。
すると、頭によぎった花屋とその周辺の風景、そのままの光景が目の前に現れるのだ。
「この道をまっすぐ行くと~~のような風景」
といったように、いろんなところで初めて訪れる場所なのに、以前から知っているかのような感覚になった。
この感覚は、未だにロサンゼルスに行くたびに感じる。
あれから何度もロサンゼルスを訪れているから、あの時の新鮮さのようなものはなくなったが、ロサンゼルスに限らず、アメリカ国内様々なところを訪れるたびに、同様な感覚になることがある。
そのためか、車を運転していても地図やナビに頼らず感覚だけで運転し、目的地に到着することもたびたびある。
きっとこれまでアメリカがすごく好きで、幼いころからアメリカに関する書物、テレビ、雑誌なんでも喰いついて見たりしたせいで、錯覚を起こしているだけにすぎないと思うが、どこかで自分の前世はアメリカ人だったのではないかと思うこともある。(これはアメリカ好きな自分の勝手な想像であるが)
こんな感覚がアメリカに行くたびに感じるために、アメリカに滞在することが一番心地良い。
これまでにアメリカ以外の国を訪れたこともあるが、同様の感覚は他の国では感じることがない。他の国を訪れたときは、あくまでもツーリストとしての「お客様」気分。
しかしアメリカを訪れるときだけは、懐かしい場所に戻る・・・そんな感覚になる。
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