カリブ海クルーズといえばエメラルドグリーンの海と思うが、
アメリカ人にとってカリブ海クルーズには買い物も目的のひとつだったりする。
カリブ海に浮かぶ島の多くは、産業の発達と国際物流を促進するために作った制度、
タックス・ヘイブン(Tax Haven)が適応されているのだ。
タックス・ヘイブンとは課税が優遇されたり、免除されたりする仕組みで租税回避という意味。
ヘイブン(haven)をヘブン(heaven=天国)と混同する人もいるが、
ヘイブンは「避難所」の意味である。
この日に寄港したUSバージン諸島のセントトーマス島も消費税、関税がかからないことから、
ここで買い物を楽しむ乗客が多い。
シャーロットアマリー港は町の中心地まで車で20分ほど。
クルーズターミナルにいた乗合タクシーで中心部へ向かう。
町に近い港にはコスタとプリンセスが止まっていた。
メインストリートに出てみると、そこには大きな免税店から間口が狭いお店まで、
とにかくすごい数が並んでいる。
土産物屋、電化製品、ブランド店、化粧品、葉巻、お酒・・・
そのなかでも宝飾店がとにかく多くてビックリ! しかもどのお店も観光客でいっぱい。
初めは周囲の買物意欲に圧倒され冷やかしでお店を見て回るだけだったが、
いつのまにか雰囲気にのまれてしまっている私。
友人はゴールドのネックレスが欲しいとあらゆる宝飾店に足を運ぶ・・・
品定め&値段交渉をしている横で、冷やかしに商品を眺めていたら
「カリブの宝石」と言われるラリマーを発見。
世界三大ヒーリングストーンのひとつとされているラリマー。
値段もピンからキリまで・・・
小ぶりのルースにペンダント用の紐通しの穴があけられているものが、
手ごろの値段であったために女友達用にいくつか購入。
もちろん複数購入ということで値下げ交渉。
友人はなかなか気に入ったものが見つからず、その後も宝飾店を渡り歩く・・・
どこの宝飾店も宝石を試着する奥様たちの姿がたくさん。
その脇の椅子で疲れ切った旦那様達の姿が・・・
年配のおじさんが笑いながら
「カミさんにとって僕が必要なのは支払いの時だけさ。あとは用無しなんだよ」
と愚痴ると、周りの男性たちも頷いている(笑)
続いて入った小さなお店で友人が気に入ったネックレスを見つけた様子。
値段交渉が始まったその時、ショーケースの中のひとつの指輪に一目ぼれしてしまった私。
ヤバイ・・・
試しにつけてみるとサイズもピッタリ!
ヤバすぎる・・・
値段を聞くと買えない金額でもないけれど、即決できる価格でもない。
市場で出回る価格はその価格の3倍以上だという。
まあ、その市場価格はあってないようなものではあるが、
この指輪のクオリティがそれなりのもので、それなりのお店で販売されていれば
日本でもそれくらいの価格はしてもおかしくはない。
宝石は流通経路によって随分と価格が変わってくる。
適正価格なんてあってないようなもの。
私にとってアクセサリーは、自分にとって納得のいく価格であれば「適正価格」だと思っている。
悩んでいる私の顔を見て店員は表示価格から10%の割引を申し出た。
「うーーん、悩むな~。クレジットカードは使える?」
「もちろん使えるよ。VISA? マスター? アメックス?」
「ダイナースは使える?」
「ちょっと待って」
そう言って何やら調べている店員。
「ダイナースであれば、あと10%割引する」
ヤバイ、ヤバすぎる・・・ 指にはめた指輪があまりにもしっくりきすぎてる。
「あのさ~、実は私2日前誕生日だったの。
誕生日祝いにもう一声、この端数を切り捨ててくれない?」
「いやーー、それは無理すぎるよ。すでに20%オフにしてるんだから」
「わざわざ日本から来てるんだからサービスしてよ。」
「僕の権限ではこれ以上は無理だ」
「だったらマネージャー呼んでよ~」
少し離れたところでやり取りを聞いていたマネージャーがやってきて話に加わる。
「いやいや、それは厳しすぎるよ~」
「女性が自分の誕生日に、自分のために指輪を買うなんて寂しすぎると思わない?
かわいそうな女でしょ?
せめてこのお店から割引をプレゼントってことにしてくれればせめてもの救いなんだけど~」
冗談を交えながらマネージャーと交渉。
最終的にはマネージャーも断念し、こちらの言い値で交渉成立!
ゲットした指輪がこちら・・・
(この写真もピンボケだ~)
3連のホワイトダイヤとゴールドの部分のダイヤはイエローダイヤ。
結局表示価格の75%で購入。
予定外の出費だけど、また頑張って仕事すればいいさ!
と自分に言い聞かせて店を出る。
友人も同じお店で値段交渉成立し納得いくお買い物ができた様子。
女性ってどうして気に入ったものを買うと元気が出るんだろう?
買物もストレス解消に一役かうのもわかるなぁ。
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