南部最大と言われるプランテーション、ノットウェイに宿泊した。
白亜の豪邸から、その名を「White Castle」とも言われ、
いつしかその「White Castle」がこの町の名前にもなってしまったと言う。
私が宿泊したのは母屋にある長女のお部屋。
実は以前、この長女が書いた日記を読んだことがあり、どうしてもこのノットウェイに、
そしてこの長女の部屋に泊まってみたく、旅行前から準備を進め
念願かなってこの部屋に泊まることができたのだ。
ピンクが基調のとても女の子らしい可愛らしいお部屋。
ベッドリネンなんかも花柄で私はちょっと苦手だけど、
それでも気分は「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのように
お金持ちのお嬢様になりきってみた。
この日、成田ーダラスーニューオリンズと飛行機に乗って、
しかもニューオリンズからはドライブで2時間近く。
そんな長旅の疲れもあろうと、このときの旅の同行者である母に
「メインのベッドをどうぞ」と促したものの、結局私がメインのお姫様ベッドを使うことに。
このベッド、高さが非常に高い。乗り降りするのに踏み台を使わないとならないのだが、夜中にトイレに起きたときベッドから降りようとして踏み台があることを忘れて落ちてしまった私・・・
部屋の窓からはミシシッピ川が眺められる。
お部屋にいるとミシシッピ川を通る船の汽笛が聞こえる。
これはこの部屋の住人だった長女の日記にも書いてあった。
バスルームの写真がないけど、バスタブは「猫足」。
このプランテーションには当時から自宅でガスを引いていたという。
庭にその施設を個人で構築していたというから驚き。
プランテーションのB&Bと言っても、その多くは敷地内に別途部屋を用意したものや、
宿泊専用に部屋を作り直したところが多い。
しかしこのプランテーションのB&B、宿泊用に用意されたお部屋でなく、
実際のプランテーション内の部屋を使わせてくれる。
ツアーで見学コースに含まれている部屋の場合、
チェックインやチェックアウトの時間に制限があるものの、そのままを利用させてくれる。
家具などの調度品だって当時のままのものも多いし、窓ガラスはうねっちゃって年代を感じる。
天井も高くてヨーロッパのお城にでも泊まっている気分。
マホガニーのデスクにホワイトマーブルの暖炉、そしてこちらはティファニーのアンティーク時計。
この日、宿泊客は何組かいたものの、皆さん母屋ではなく別棟のお部屋に宿泊。
母屋に宿泊したのは私たちだけ。
宿泊客には全員に母屋の鍵が渡され好きな時間に好きなだけ母屋で時間を過ごすことが出来る。
他のプランテーションなどは写真撮影が禁止されていたり、
調度品に触れてはいけないなんてことが多い中、ここは当時のピアノなどにも触ったり、
ソファに座ることも何でもOK。
私は夜遅くに広~~い母屋をウロウロしてしまいったが、
至るところにある等身大以上の大きさの肖像画がちょっと怖いような・・・
その一方でその肖像画にあった女の子を屋敷内で見かけたような。。。
翌朝、ノットウェイの方に聞くと
「多分一番下のお嬢さん、ジュリアよ。
唯一オーナー夫妻のお子様のなかで彼女だけがノットウェイで生まれたお嬢さんなのよ」
とのこと。
なんでもここで他のゲストたちにも結構目撃されているよう。
(もちろん既に他界されています!)
きっと彼女はこのお屋敷への思い入れが強いのかもしれない。
この屋敷、ジュリアの霊が出るとはいっても、とても温かい何かに包まれている・・・
そんな感じがするとても居心地が良いB&Bだった。
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