今回時間的にアリゾナ記念館しか訪れることができなかったんだけど
このエリアにはもう２つ大事なものがあることを忘れてはいけない。

ひとつは戦艦ミズーリ

戦艦ミズーリは、アメリカ軍が完成させた最後の戦艦といわれている。
第二次世界大戦、朝鮮戦争、湾岸戦争で戦功をおさめた戦艦である。
また１９４５年９月２日に東京湾に停泊していたこの戦艦ミズーリの甲板で降伏調印式が行われた。
アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、中華民国、カナダが調印、そして日本の降伏を受け入れた。
日本の奇襲攻撃で戦艦アリゾナが撃沈して始まった戦争。
その横には、降伏文書に調印した戦艦ミズーリ・・・

降伏が平和への幕開けなのか、日本の敗戦を記すものなのか・・・
日本人にとって、アメリカ人にとって、この戦艦アリゾナと戦艦ミズーリに感じる気持ちは
いろいろなんだろうなぁ～と思わずにはいられない。

そしてもうひとつ、アリゾナ記念館のビジターセンターの隣には潜水艦が停泊している。

こちらは戦艦ミズーリとセットになって見学できるようす。
この潜水艦がなんだかわからなかった私、時間の関係もあったんだけど
ミズーリと潜水艦の見学はパスしてしまったんだけど・・・

この潜水艦の名前はボウフィン号
ボウフィン・・・ってどこかで聞いたことがある。思い出せない・・・

なんて思って、パールハーバーを出たあたりで思い出した！！！

一応、第二次大戦中に活躍したアメリカの潜水艦なんだけど
活躍したってことは日本の船籍をもたくさん撃墜した潜水艦でもある。
その中でも有名なのは対馬丸を撃沈したこと。

沖縄からの学童疎開船だった対馬丸。
その対馬丸を魚雷にて撃沈させ、1418名の命を奪ったのが潜水艦ボウフィン
犠牲者の殆どが年寄り・女性・子供の一般人だったことは言うまでもない。

このボウフィンがアリゾナ記念館の横に第二次世界大戦で活躍した潜水艦として
飾られているっていうのもどうなんだろう？？

人の命は別に数や内容で比較することはできないけれど
戦艦アリゾナで被害にあったのは乗組員の１１７７人
いわゆる軍人である。

それを嘆き悲しみ、日本に対して非難するアメリカ人もいる。

でもそのお隣に停泊しているボウフィンはどうなの？？
ボウフィンが奪った命は対馬丸ばかりじゃない。
日本の商船大型船舶16隻、小型22隻を撃沈させたんだから、被害者はみんな一般人。

もちろん戦時下では、何が善悪だとか何が間違いだとかは判断なんかできない状況だから
今コレを非難しても過去の歴史が変わるわけではない。

だけど感情論でいえば
「アメリカ人よ！戦艦アリゾナだけ見て被害者面するのはやめろ！！」
とも言いたくもなる。

対馬丸は未だ海中に眠っている。引き上げは困難だといわれているけれど
ぜひ対馬丸を戦艦アリゾナとボウフィンの間に持ってきて記念館を・・・
なんて意地悪な考えがよぎった私（苦笑）

まあ、過去の戦争のことをどうこう言ってももうどうする事もできない。
ただひたすら世界平和を願うことしかできない・・・

余談だけど、旅行中に出会ったオジサン（マイアミ出身の白人アメリカ人）が面白いことを
飛行機の中で大声で私に語っていた。


「アメリカなんてさ、結局は戦争やって金儲けしてるのさ。
戦争やらなきゃ経済が潤わない。軍事産業でアメリカは持ってるようなものだし
戦争やってる国のバックについて、結局見返りを期待してるような国なんだよ。
パールハーバーだって絶対にアメリカは知ってたはず。９１１だってテロじゃなくて
アメリカがやったんだ！５０年もたてば絶対に真相が明らかになる。
アメリカなんて陰謀だらけの国なのさ！！」


いやー、ダラスからサンノゼのファーストクラスの席で大声でこれを語るアメリカ人。
ある意味脱帽です（苦笑）だってダラス線ですよ。ブッシュのお膝元テキサスの！！
もちろん、周りの方たちは冷ややかな目で彼を見てました。