以前、デビッド･リンチ監督のマルホランド・ドライブという映画がありました。

数年前、夜中にスカパーを見てたらこの映画が始まった。
マルホランド・ドライブというＬＡ北部を走る道、そこで事故がおき・・・
みたいな紹介につられて映画を見始めた。

ツインピークスもそうなんだけど、デビッド・リンチの作品って彼独特の世界があって、好きな人は好きなんだろうけど、私の場合「引き込まれて見るのに見終わった後の感想は
＜わけわからない＞」ってパターン。

この作品も同様。結局今もストーリーさえよく覚えていない有様なんだけど・・・（苦笑）

たまたま、今回ＬＡ滞在中に、日本から一人で観光に来ているある女性と出会った。
急に同行する予定だったお友達が直前でキャンセルになって、急遽一人でＬＡにやってきたらしい。
ツアーにも参加せず、歩くかバスか電車で移動するという彼女。
「車でしか行けないところがあればお付き合いしますよ」と声をかけた。

「じゃあ、マルホランドドライブに行きたい！」

マルホランド～～～？？

その名前を聞いて映画を思い出した。ワケわからない映画だったけど、このマルホランドドライブで
深夜に事故が起きる・・・とそのシーンだけが鮮明に思い出した。

「あ、あ、ＯＫ～～、マルホランド・ドライブね～！お連れします（汗）」

このマルホランド・ドライブは、ＬＡの北部の山の中を走る道路。

どうも彼女は大好きなスター（誰かは知らないけど）がこのマルホランド沿いに住んでいるから
近くに行きたいという。しかし住所もなにもわからない。

　　　＊その後、その大スターは私の元同僚のお父上だってわかったんだけどｗ




マルホランドドライブは、ビバリーヒルズやハリウッドヒルズやベルエアなどの高級住宅地エリアを
通る通りだけあって、周囲は高級住宅街。

この上記の地図を見ての通り、マルホランドドライブってかな～り長いのです。
多分３０～４０キロ以上はあるのではないかと思います。
彼女曰く、どこに住んでいるかわからないけれど、とにかく彼の近所を通ったというだけでいいと・・・

とりあえず、車を走らせることに・・・

ちょっと走らせたところに、なにやら数台の駐車スペースがあるようなところを発見。
どうやら展望台になっている様子。車を置いて、ゲートに入り込むとちょっとした
ハイキングコースになっていて、犬の散歩やらお散歩なんかで歩いている人たちが数名。
上りきるとコレはお見事！ＬＡが一望できる。

あいにくのお天気で写真も上手く取れなかったけれど、もし晴れてたり夜だったら
すごく綺麗な景色が見えるのではないだろうか？
これは、きっとグリフィス天文台に勝るとも劣らない景色がきっと見えるはず。

一応、見難いけれどHollywoodサインが見えたので・・・

さてさて、またドライブ再開。

助手席に座る彼女は、道路沿いの家を探すのに必死・・・

でもね、きっとスターの豪邸ならこんな道路沿いにはないだろうし、
あっても家の建物は道路からかなり奥に入ったところではないか？？？

な～んて思いつつ、私は運転に必死。
だってこの道、かなり細い片側１車線の道路。
しかもカーブだらけの山道のクセに、対向車はセンターラインギリギリで
猛スピードで飛ばしてくるんだからたまったもんじゃないよ。
前の車は、ブレーキを変な風に使うし・・・
コーナー回りながらブレーキ踏むなよ～～！
コーナー手前でスピード落として、出口で加速しろ～～！
だのブツブツ言いながら、トーラスなんかで必死こいて、エンブレ使いながら（笑）
走っていたわけですよ。

かつて今は亡きジェームス･ディーンもこの道をポルシェ・スパイダーで
飛ばしていたとか・・・夜になるとここはＬＡの走り屋が集まるとも聞く。

隣では「見ました？今、すごい綺麗な景色！！」なんて騒がれても
こっちは運転に必死。景色なんか楽しむ余裕なんかないのさ。

しかもだんだんと日が落ちていく。
できれば日没までにこの道から抜け出したい・・・
結局途中で道が途切れて・・・というか、見失ってやっとの思いで海沿いにでたときは
既に真っ暗・・・

彼女はいったい誰の家を探していたのか定かではないけれど、
それなりにお目当てのスターを近くで感じられた！とのことで満足してる様子だった。

良かった、良かった。。。