★Cruise - HAL/Veendam (2009) Mexico

23. アカプルコのおじさん

木曜日, 11月 05, 2009Coyote




10月5日、すでにクルーズは6日目。
船はメキシコのリゾート地で有名なアカプルコに到着。メキシコのリゾートというと
最近はカンクンの方が人気だし、アカプルコっていうとプレスリーかなんかの映画とか、
とにかく昔のアメリカ映画に出てくるリゾートってイメージなんだよね~。
でも実際は今でも世界中から年間数百万の観光客が訪れるリゾートらしい。




船が桟橋に到着すると、そこにはすでにロイヤル・カリビアンの
Serenade of the Seasが留まっていた。
港にあるポートターミナルにはたくさんの土産屋(免税店)。
そのターミナルを出た瞬間からツアーやタクシーの呼び込みがすさまじい勢いで押しかけてくる。


この日も貧乏なコヨーテファミリーは節約のためにツアーには入らず、
自力で適当に観光をしようと考えていた。





アカプルコは港から左側に旧市街。





右側にリゾートホテルが建ち並ぶ新市街。


まずは歩いて港前にあるアカプルコ要塞まで行こうとテクテク歩いているとおじさんが

「要塞までならこの歩道橋を渡るといいよ」

と親切に教えてくれた。
しかし、なぜかそのおじさんは私に要塞の説明をしながら、ずっと私の横を歩いている。

「こっちからの景色がいいよ」

「記念に家族で1枚写真を撮ってあげる」

頼んでもいないのに、要塞の入り口まで案内してくれ

「もしこの後、周辺を観光するなら車を用意するから、30分ぐらい要塞を見学しておいで」


強引なんだか、すっかりおじさんのペースに引き込まれてしまった私。
いずれにしても後から新市街へ行くためにはタクシーが必要だ。
本来なら要塞から旧市街の中心部まで歩いて行こうと思っていたが、
アカプルコは蒸し暑くとても徒歩で動けるような感じではないし、
とりあえずおじさんにガイド代を確認すると、結構良心的な値段を提示してきたから、
「まあいいか!」という気持ちでおじさんにガイドをお願いすることに・・・
若干はめられた感もあったが、悪い人ではなさそう...






まずはおじさんを待たせて要塞を見学。

250年間、アカプルコとマニラ間に出没する海賊からスペインの貿易船を守っていた要塞。
1776年に地震で崩壊したそうだが、今はここが博物館になっており当時の輸入品が
展示されていた。


実はここの入場料、メキシコのペソでなくUSドルで支払いをしたんだけど、
なんかすごく余分に取られたような気がし、迎えにきたおじさんに事情を説明すると
おじさんはすごい剣幕でチケット売り場に文句を言いに行ってくれた。

通常、USドルでの支払いは若干割高になるものの、一人当たり$5だという。
しかし私たちは一人$10支払ってしまったのだ。私が支払った時の担当者とは違ったが、
先方は素直に返金に応じてくれ、$15返金のところ$20返金してくれた。


「観光客相手だからといってこういうことをするとアカプルコの印象が悪くなる。
なさけない・・・。そして本当に申し訳ない」


そうおじさんはすまなそうに私たちに頭を下げるおじさん。
この一件で単純な私はこのおじさんがとてもいい人そうに思えた。

おじさんが用意した車はタクシーだった。しかもボロボロの・・・(苦笑)

「この運転手、僕の兄だから安心してくれ」

おじさんはどちらかというと明るく陽気なメキシカン。
運転手の「お兄ちゃんおじさん」は口数のすくないちょっとシャイなメキシカン。




まずは旧市街の中心的存在の広場に到着。




そして広場の奥にはユニークな外観のヌエストラ セニョーラ デ ラ ソレダ教会




こちらが旧市街のダウンタウン?


そして旧市街を抜けて山を登ってたどり着いたのが・・・




Hotel Los Flamingo




可愛らしいパステルカラーのこのホテルは




断崖絶壁に建ち、昔はハリウッドスターがお忍びでやってくるホテルだったとか。
ロビーにはここを定宿としていたジョン・ウェインやフレッド・マクマレー、ケーリー・グラントといった往年の大スターたちの写真が飾られている。




そして彼等が宿泊したであろうスイートルームは母屋からちょっと離れたところにあり、
写真の階段でプライベート展望台付き。
現在のアカプルコは新市街のほうが中心になっているため、
現在このホテルはかなり安く宿泊できる(スイートでも1泊$125!)


このあとドライブを続けてながら途中で土産物屋に寄った。
観光客のための割高な、ちょっとこじゃれた大きなお店。


「ここで特に買い物しなくてもいいからね!暑いから涼みに行こう。
あと無料で飲み物がもらえるから何でも飲んでいいよ!」



車はエアコンなんてかけない。
アカプルコのタクシーは殆ど窓をあけて走っている。
アカプルコと言えば、欠かせないのが死のダイビングショーなんだけど、
ショーの時間までまだまだあるし、蒸し暑いアカプルコをエアコンなしの車でのドライブは
かなり体力消耗。
ってなワケで、お土産屋で涼みながらアルコールなしのピナコラーダを頂いた私。


喉も潤い、少し涼んだところで車は新市街に向かって走っていく。
メインの通りには大きなリゾートホテルが、ビーチ沿いには南国風のレストランやバーが
建ち並び、まるでワイキキのようだが車の量が半端じゃなく、
しかもみんなクラクションを鳴らし続けている。
窓を開けているから空気は悪いし・・・
(もちろんワイキキほど垢抜けてはいないっていうか、20年前のワイキキみたい)

そんな新市街を抜けて、また車は高台に・・・




これがアカプルコの絶景。
ついでに・・・




港に留まっているクルーズ船。
前の白い大きな船がロイヤル・カリビアンのSerenade of the Seas(9万トン)、
そして後ろの小さな船が私たちが乗ったホランド・アメリカのVeendam(5.7万トン)。
Serenade of the Seasはロイヤルカリビアンの中でも小さいクラスの船。
それでもホランドアメリカ最大の船と同サイズ。

さてそろそろ港に戻ろうか~と、絶景を見て山を下っていくと車がなんだかおかしい。






お兄ちゃんおじさんのタクシーのタイヤが見事にパンク。

お兄ちゃんおじさんはゆっくり車を走らせながら、路上に停めていた仲間の車を見つけるなり
私たちを仲間のタクシーに移動させる。
「ごめんね。せっかくの観光に時間をとらせちゃって・・・」



別に大した時間のロスでもなんでもないのに、おじさん&お兄ちゃんおじさんは
ひたすら申し訳なさそうに頭を下げる・・・ 
新しいタクシーに乗り換えようとすると、新タクおじさんは、車にあった雑巾を塗らして
私たちが座るシートを拭きはじめた。

「車の中が熱くなっているからこうやって冷やさないとね、ガハハ!」







しかも運転席の窓にはこのようにダンボールが・・・
そのダンボールを取り外し、シートに敷いて運転席に座る新タクおじさん。


「停まっているときには日よけ、運転する時には座布団代わり。
シートが熱くてたまらんからな。便利だろ?」

ガハハと大笑いしながら説明してくれる。


この日のタクシーツアーはこれで終了と思いきや、また港近くにある土産物屋へ・・・

「最後にショッピング兼ねて飲み物をもらおうね!」

最後の最後もまた無料のドリンクを・・・


アメリカ映画のイメージで、勝手なイメージを持っていたアカプルコ。
期待していたほどの場所ではなかったけれど、偶然?に出会ったガイドのおじさん、
運転手のお兄ちゃんおじさん、新タクおじさんとのおかげで楽しい一日を過ごせた。
しかも無料のジュース付き。旅

行ってその場所に行くことも楽しいけれど、こういう人との出会いって貴重だな~。








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