11月9日、クルーズ10日目、7ヵ所目の寄港地はコスタリカのプエルト・カルデラ・・・
のはずだった。
しかしプエルト・カルデラの桟橋が空いていない(not a berth available)ために接岸は
プンタレナスに変更になったと連絡があった。
幸いにもプンタレナスはカルデラから20キロほど北に位置しているだけだから、
個人手配のツアー参加者も、船主催のツアー参加者もそれほどのインパクトはなかった。
港につくと桟橋には船主催のツアーバスが既に並んでいた。
桟橋の先にあるゲートの外にはお土産を売る露店が並び、ツアーやタクシーの呼び込みもいる。
船から桟橋のゲートまでは数百メートル、その間をシャトルバスが行き来している。
コスタリカは国土の40%ほどが密林に覆われ、環境保護先進国として名高いために
最近はエコツアーに参加する観光客が多いといい、ホランドアメリカ主催のツアーも、
バードウォッチングやトレッキングなどのツアーが多く、私たちは熱帯雨林へ行くツアーに参加。
バスではガイドがコスタリカについて説明をしてくれた。
コスタリカは常設軍を廃止している国。
非常時に軍隊を組織し徴兵制を敷く事を認めているため、正確には非武装国とは言わないが、
国防のための軍備はないとしている。
国の治安維持や警備はすべて警察が担う。このために内乱やクーデーターなどが
多い中南米でもコスタリカは治安維持がされた安全な国だという。
産業はコーヒーやバナナ、サトウキビといった農作物が主であるが、
最近はコンピュータ部品も代表する産業になっているという。
これは先進国の企業が、物価の低い中南米の中で比較的安全なコスタリカに
進出し始めてきてるかららしい。
人種は中米では珍しく白人が多いコスタリカ。
白人の構成は9割近くにまでのぼる。
9割の白人率なんてアメリカの都市部よりもずっと白人が多いことになる。
しかしこの白人という分類だがほとんどがメスティーソ(白人とインディオの混血)と思われる。
スペインが侵略したとき、国を征服しただけでなく現地の女性まで征服し、
何百年ものの間に混血化が進んだ現われなのかと個人的には思う。
コスタリカでは無料で医療を受けられるという。
もちろん保険料は支払う義務はあるが、支払えない人にも同等の医療を受けられるように
国が保障しているという。
外国人でもコスタリカで医療費は無料との説明に、アメリカ人のツアー参加者の中には
「これからは医者にかかりたいときはコスタリカに来よう」という人もいた。
医療だけでなく、コスタリカでは学費も高校までは無料、
大学に関しても費用もかなり低いという(国公立の学校の場合)。
コスタリカでは国民総生産の6%以上を教育費に当てることが決められていて、
優秀な人材を育てることが国を発展させる最良の方法と考えているそう。
貧しい子でもきちんと学校に通えるようにと、学費が無料なだけでなく、
国が子供たちに制服を支給しているという。
また最近は学校教育で英語教育に力を入れているようで、
若い世代が英語を話せるようになっているという。
実際、この日のガイドもコスタリカ生まれのコスタリカ育ちと言ったが、
綺麗なわかりやすい英語でガイドをしてくれた。
熱帯雨林でのツアーには学生のアルバイトがレンジャーとしてガイドを務めていたが、
彼らも流暢な英語を話していた。
コスタリカは個人収入は低く、実際生活に十分な収入があるかはわからないが、
こういった国の配慮は素晴らしく感じる。
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