★Cruise - HAL/Veendam (2009) Chile

66. 最後の寄港地 チリ・コキンボ

水曜日, 11月 18, 2009Coyote

Coquimbo Chile


いよいよ最後の寄港地であるコキンボに到着。
コキンボは海岸沿いがなだらかな丘になっており、その斜面一帯に住宅が建っている。
コキンボの中心部はこの丘?山の中腹にある様子。





Coquimbo Chile


海上には難破船の姿もあり、どんより曇った空と砂っぽい空気がなんとなく気分を暗くする。


Coquimbo Chile


船は予定よりもずいぶん早く港についていた。
キャプテンからのアナウンスで病人がいるために予定を早めて入港したとのこと。



Coquimbo Chile


船の前には救急車が止まっている。
デッキは事の成り行きを見ようと人だかり。
私も同様にデッキに足を運んだ。


救急車が到着しているにも関わらず、なかなか病人の搬送が行われない。
既に予定の下船時間は過ぎているものの、キャプテンからのアナウンスは
「もう少しお待ちください」
とだけ。



私の隣には顔見知りになった中東からの一人旅の女性がいた。
彼女曰く、昨晩Medical Centerが慌ただしくバイタルがどうだとかいう声を聞いたという。
他のゲストも会話に加わり、また誰かが「そういえばBrightstar Alertを聞いた」という。

* Brightstar AlertとはMedical Emergencyの際に船内で発令されるCode


患者の奥さんが荷物をまとめていたと話に加わる人もいる。
すっかり近所の奥様同士が噂話をしているかのようだ。


そんな中、桟橋に警察が来た。
すると一人の女性が「あ~、きっと亡くなったわ。」と・・・

急病人であればすぐに搬送されるはずなのに、救命士たちは船から降りてこないし、
警察が来たとなれば死亡証明をするためなんだろうとのこと。


警察が乗船し、しばらくすると「下船を始める」とのアナウンス。
デッキにいた野次馬もみな「かわいそうに」「残念なことになったわね」
「もしかしたら親しくなった人かもしれない」とみんながっかり。


これでクルーズ中に亡くなったのは2名。
その後、私たちが下船した後のコースでまた更に1人の方が亡くなったそう。

長いクルーズ、しかも年配者が多いクルーズともなると、こういうことも有り得るんだろう。
年齢に関係なく急病人はどんな状況でもあるし、泥酔し海に落ちたとか、
自ら海に飛び込んだなんて話も聞くし・・・


気を取り直し下船することに・・・


検疫がうるさいチリへの入国とあって一時入国でありながらも、
船の出口では手荷物を全て開けられチェック。
といっても、コンサート会場で手荷物を検査されるくらいのレベル。

入国審査に関しては、入国管理官が船に乗船しあらかじめ預けているパスポートに
スタンプを押してくれる。


そういえば、私のキャビンの前の部屋、いつも見るたびにスーツを着た違う人がおり、
船の制服を着た人たちも出入りしていた。
前日の夜中、その部屋のドアが少し空いておりチョット覗き見をしていたら
必死にスタンプを押している男性の姿が・・・
どうやら、私の船底キャビンの向かいは入国管理官が利用する部屋だったらしい。


手荷物検査も簡単にクリアし、私たちはまずコキンボの街から
北にあるラ・セレナへタクシーで向かうことにした。




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