クルーズ船が港に着くと待ってました!とばかりにクルーズ客を狙った呼び込みが待っている。
それはタクシーの運転手たちであったり、ツアーの呼び込みだったり・・・
船から降りた瞬間、呼び込みの人たちが迫ってくる。いや群がってくると言ったほうが正しいかもしれない。
今回訪れたのは中南米。
ラテン系の人たちの呼び込みはすさまじかった・・・
ラテン特有の陽気さで迫ってくる人もいれば、まるでコンサート会場にいるダフ屋か
ハワイの路上でマリファナを売りつけてくる売人のように、全く目も合わさずすれ違い様に
コッソリつぶやくような怪しい?人もいる。
「タクシー?」
「ツアー?」
「English OK!」
「USドル OK!」
しかし陽気というより調子がいい人も多くいて英語を喋れるといっても、いざ喋ると
挨拶と値段交渉だけの英語で、会話までは出来ないなんていう人も多い。
英語は南に行くほど通じなくなっていった・・・
聞くところによるとクルーズ客を狙ったツアーやタクシードライバーの中には
ボッタクリも多くいるという。
船では寄港前に寄港地の説明会が開かれる。
そこでは現地でのタクシーの相場やら現地の情報収集ができ意外に重宝するため、
私は時間が許す限り出席していた。
またその説明会の模様は客室のテレビで何度も繰り返し放送されているから見逃しても安心!
私が乗った船は年配者が多い。
中心的な年齢層は60~70代。
そんな年代の人なら騙されて大枚をはたいちゃう人が多いんでは?
なんて心配をしてしまったけど、そんなこと全く無意味だった様子。
殆どのゲストがクルーズ経験豊富なベテラン・クルーザーばかりで、
しつこい呼び込みをかわす術、値段交渉をする術は見事なもの。
世界中船で旅行をしている経験から、言葉が通じない事だって全く問題ではなさそうだ。
そんな彼等の行動を横目で見ながら私も真似をしてみる・・・
調子よく迫ってくる、しつこく迫ってくるドライバーなどは目も合わせない様に・・・
もし立ち止まったりしたものなら、何人ものドライバーに囲まれる。
「ちゃんと公認のドライバーだ!」
「とっておきの場所に連れて行ってあげる」
「エアコン付きの車だ」
無視して歩いていても、ピッタリと横についてしつこく迫ってくる人もいる。
そんな中から良いドライバーを見つけるのはかなり難しい。
運といえばそれまでだけど、生理的にうけつけないような人には日本語で喋りとおす。
相手の言っている英語が全くわからないフリして、
「ハポネス!ハポネス! オンリー ハポネス!!」
なんて騒いでみたけど、相手のほうが上手。
「You, no Espanol, I, no Japanse, so OK!」
なんてニコニコしながら言い返してくる。
まあ、これは運・・・なのかもしれない。
船や寄港地ですれ違う他のゲストたちとその日のドライバーがどうだった?と情報を交わすと、
「ウチのドライバーはすごく良かった。xxにも行ったのよ~」
とご機嫌で話す人もいれば
「英語が全然通じなくて、結局どこに行ったのかもわからないのよ」
というのはザラにあり
「ウチのは体臭がきつくて辛かった」
「アラ、ウチのは口が臭くて思わずガムを渡しちゃったわ~」
「エアコンつきなんて言ったくせに、吹き出し口からは40度ぐらいの温風が吹くんだよ。あまりにも暑いから窓を開けようとしたら外は埃っぽいから窓を開けるなって言うんだよ。まったくアレじゃぁサウナにいるようなもんだよ。だから今日は船のサウナはスキップだ~」
と不満を面白おかしく言うような人もいる。
私もいくつかの寄港地でドライバーにツアーをお願いしたが、やはりそう簡単ではない。
ドライバー次第でその日1日が楽しくもなるし、また散々なものにもなることを考えると
慎重になりすぎてしまう。でも一応海外、どこに落とし穴があるのかわからないんだから、
やはり気を抜かずに慎重でいるぐらいのほうがいいのかもしれない。
ちなみに中南米の一部地域では、タクシードライバーによる犯罪(強盗や時には誘拐)が
起こるような地域もあるようで、危険な地域などでは港に入れるタクシーを
制限(ライセンスがあったり、許可された車のみ横付けOKなど)しているところもある。
そんな理由から、港からタクシーをチャーターした場合は比較的問題ないが、
街でタクシーを捕まえるような場合は注意が必要。
場所によってはタクシー料金はメーターがなく交渉という場所もあり
現地の相場を知らないとボッタくられることも多いとか。
私は流しのタクシーを必要に応じて捕まえることは極力避け、
基本的には港に控えているタクシーを1日チャーターするようにしていた。
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