★Cruise - HAL/Veendam (2009) Nicaragua

32. ニカラグアの歴史の1コマ

日曜日, 11月 08, 2009Coyote



スペインの植民地そして独立、独立後の政治的な混乱、内戦、アメリカの介入と
波乱の歴史を刻んできたニカラグア。
1936年から1979年の43年間はソモサが親子三代で政治と国家を支配し、
私物化し、独裁政権を牛耳っていた時代。



外国から送られてくる物資や金もソモサ一家と関連企業が着服し、
不満を募らせた市民から学生運動や革命への動きが活発になれば国家警察を投じたり、
反政府活動家の暗殺を企てたりとやりたい放題していたという。

タクシーのドライバーのYervingがそんな歴史を説明しながら、町の一角に案内してくれた。





1959年7月23日、その1ヶ月前の6月22日にこの町で起きた暴動と
その際国家警察に連行された学生たちの開放を求めて、レオンの町にある
国立自治大学の学生たちが集まっていた。
その中には大学生ばかりでなく、高校生までも含まれていたという。
彼らは町のある通りにおとなしく座り込みをしていただけだったが、
そこへ国家警察が乗り込みライフル銃を放ち4人が殺され、43名が負傷したという。
その光景が「忘れてはいけない歴史」として壁画に描かれていた。





そして同じ通りには、そのときに殺されてしまった4人の学生の顔が描かれたものが・・・

ソモサ王朝時代はこんなことが全国各地でおきていたという。
政府に反対するものは構わず排除。
ソモサの力を見せつけ国民を弾圧する。

しかしその王朝を築いた大統領アナスタシオ・ソモサ・ガルシアは1956年、
選挙キャンペーンで訪れたこのレオンの町で暗殺されるが、
暗殺後も長男・次男が続いて大統領になり、ソモサ家の独裁政権は続いた。
当時ニカラグアの国内総生産の約半分はソモサ一家の系列企業やなどで
独占していたというのだから、その独裁ぶり、国家の私物化は半端ではない。


ソモサ王朝が崩壊した後も、内戦・政治的混乱が続くニカラグア。
反ソモサのサンディニスタ党首だったオルテガ大統領が数年前16年ぶり再選を果たしたが、
この先はどうなることだろう?

ただ混乱が続くニカラグアと聞いて、もっと治安が悪く危ないイメージで訪れたレオンだったが、
まだまだ途上国ではあるが観光するにはとっても魅力ある国にも思えた。







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