11月10日、エクアドルへ向かうヴィーンダムは、この日赤道を通過した。
エクアドルの国名であるEcuadorはスペイン語で赤道(Equator)という意味。
赤道を通過するにあたって船上では赤道通過の儀式 King Neptune Ceremonyが行われた。
赤道は北半球の北東貿易風と南半球の南東貿易風に挟まれるために、
赤道付近は風が弱くなるといわれている。
大航海時代、この無風地帯には見えない壁があり通過するためには海神の許可が必要
といわれていたという。
そのために赤道通過時に海神に祈りを捧げたり、海神のご機嫌をとる行事を
行ったというのが儀式の始まりらしい。
この儀式は時代や地域によっていろいろあるそう。
この赤道近くの無風地帯は海の難所とも言われ、通過するにはそれなりの経験が必要だとか、
通過することで航海士として認められるとか、初めて赤道越えをする航海士たちが
長い航海をするに値するかを試すための洗礼だとか・・・
現在クルーズ船では、お祭りとして儀式を行ったり、海神に許しを請うための寸劇を披露したりと、
船会社ごとに趣向を凝らした儀式が行われるらしい。
ということで、ホランドアメリカのヴィーンダムで行われた赤道通過の儀式ご紹介!
今回のクルーズでのメイン・イベントでもある赤道通過の儀式King Neptune Ceremonyのために、
会場であるプールサイドには早くからゲストたちが場所を取って儀式開始を待つ。
ホランドアメリカの儀式は「初めて赤道越えをする航海士たちが
長い航海をするに値するかを試すための洗礼」とのこと。裁判員と思われる人(写真右)が、
初めて赤道越えをするスタッフたち(写真左)を罪人と見立てて、罪人の罪を読み上げ召還する。
海神・ネプチューン王と海女神・アンフィトリテ女王の登場。
ネプチューン王はクルーズ・ディレクターのジョセフ、
アンフィトリテ女王はパーティー・プランナーのジョイが扮する。
続いてヴァン・マウリック船長がオフィサーたちを引き連れて登場。
彼らは陪審員の役割だろうか??
「罪人」として連れられてくるのは、それぞれの部署のクルー達。
「罪」の内容は
・ゲストの注文したお酒をサーブする前に一口ずつ飲んでいる(バーテンダー)
・ゲストが残した食べ物を隠れてこっそり食べている(ダイニング・スチュワート)
・スパのコスメ用品を個人で使用し美しくなりすぎている(スパ・スタッフ)
など、でっちあげや冗談交じりの罪をひとりずつ読み上げられ、キャプテンが判決を言い渡す。
有罪とされたものは、プールサイドに置かれている魚(マヒマヒ?)にキスをし、
体に色のついた液体をかけられそしてプールに放り込まれます。
魚はホンモノの生魚、顔を近づけるだけで強烈な臭いがする。
体にかけられる液体は、食紅やアイスクリームやデザートなどの食べ物を溶かしたようなもの。
召還された全てのクルー達が裁かれ、ネプチューン王が
キャプテンに赤道通過の許可を与えるといったもの。
「初めて赤道を通過する人は魚にキスをしましょう!」
とのアナウンスがあると、面白がって多くのゲストが魚の周りに集合。
臭い~!と言いながらも皆楽しそうに魚にキスをしている。
キャプテンもゲストに乗せられ、魚と記念撮影!
ネプチューン王とアンフィトリテ女王も仲良く魚にキス!
写真撮影をしていたらキャプテンが現れ
「人の写真ばかり撮ってないで、たまには自分の写真も撮らないとだめだよ!
せっかくだから一緒に写真を撮ろうよ」
と一緒に記念撮影。
Veendamのキャプテンはとっても気さくな方で、ゲストとも気軽にお喋りを楽しむ方。
それを見ていたネプチューン王とアンフィトリテ女王も
「コヨーテ、私たちとも写真を撮ろうよ~!」
初日から名前を覚えてくれたジョセフとジョイ。
今回のクルーズは比較的ロング・クルーズともあって、スタッフもゲストも
互いに親しくなろうという意識が強い様子。
あるクルーに聞いたところ、ショートクルーズではたくさんのゲストと知り合える代わりに
ゲストの入れ替わりが激しい、その反面ロングクルーズではゲストと密に親しくなれると
言っていた。
ゲストへの接し方に違いはないだろうが、クルーもスタッフもゲストも互いに
「これから3週間お世話になるんだから・・・」
と思うと自然に親しくなろうと努力するのかもしれない。
赤道通過の儀式を終えて部屋に戻ると・・・
名前入りの赤道通過証明書が届けられていた。
赤道を通過するのも貴重な経験、そのうえこのような証明書が
発行され素敵な思い出になった赤道通過の日だった。
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