◆ 音楽・食を楽しむアメリカ南部 (Sep. 2007) USA - Louisiana

67. ルイ・アームストロング公園へ

水曜日, 9月 12, 2007Coyote


音楽にさほど興味がない人でも、詳しくない人でも、
サッチモあるいは、ルイ・アームストロングという名前を聞いたことはあるだろう。
誰かわからないとしても、この下の動画を見れば「あ~!」とうなずく人も多いはず。







彼はニューオーリンズの貧しい家で生まれ、少年時代に発砲事件で少年院に送られます。
その少年院のブラスバンドでコルネットを演奏することになったのが、彼と楽器との最初の出会いと言われています。施設を出所した後、かれは炭鉱で働きながらミュージシャンとしての活動もともにしていました。(当時15歳) その時、トランぺッターのキング・オリバーに才能を認められ、彼の弟子となりスターへの第一歩を踏み出したのです。

彼はその後演奏家だけでなく、歌、喋り、まさにエンターテイナーとして大活躍、ジャズ界のカリスマとして今でも人々に愛され慕われています。

その彼の名前が付いた「ルイ・アームストロング公園」がフレンチクオーターの北側、
少し治安の悪いエリアにある。

治安が悪いと聞いてあまり近づかないほうが良いとガイドブックなどには書かれているが、
サッチモの像があるというだけでなく、ここはある意味ジャズの発祥の地でもあり、
どうしても行ってみたかった。



奴隷制がこの南部にあったころ、黒人たちが暴動を起こすことを恐れ
一部の州では黒人たちが集会を行うこと、あるいは5人以上が集まることを
禁止しているところまであった時代、ニューオーリンズでは他ほど規制が厳しくなく、
黒人たちが仕事後の時間を自由に使うことを許されていた。

毎週土曜の午後と休日になると、現在のこの公園内の南に位置するコンゴ広場に
人があつまり、誰かが太鼓や楽器を鳴らすと、それにならって踊ったり手拍子がなされ、
独特のリズム、そして音楽が出来上がっていったのだ。


他の南部の州や都市では、このアフリカ系の音楽は禁止されるか、
白人音楽を強要された地域が多いが、このニューオーリンズのフランス系カトリックは
比較的開放的で、これらを容認していたことが幸いした。


その後、音楽はアフリカ系だけでなく、様々な楽器が加わり「ジャズ」の誕生の第一歩となる。
また南北戦争後には白人兵士たちが残していった楽器なども加わり、
そしてリズムも変化しジャズがどんどんといろんな色に染められていく。


こんな歴史がある場所、治安が悪かろうがどうしても自分の目で見ておきたかった。





こちらがルイ・アームストロング公園の正面玄関のはずだが、
なぜか道を間違え、ここに辿り着かない。
周囲は確かに貧困層の地域の様子。
しかし道を聞けば誰もが丁寧に教えてくれるし、
こちらが明るく挨拶すれば親しげに話しかけてくれる。




ようやくたどり着いたのは、公園裏手にある警察署。
警察官に公園がもう少しで閉まるし治安が良くないから早めに退散するようにアドバイスを受ける。


ちょうど閉園時間とあって、そこらじゅうに掃除のおじさんたちがいる。
こちらから挨拶をすると、みな親切に広い公園内の道案内をしてくれる。




公園内にはこんな緑地もあって昼間に来ればとても良い場所かもしれない。
掃除のおじさんは心配してなのか、自分のエリアに私たちがいる際には
ずっと目をかけてくれている。




こちらがサッチモ様の像。
この時点ですでに閉園時間だったが、門を閉めるオジサンが
私たちが写真を撮るのを待っていてくれた。




そしてこちらがコンゴ広場。
奴隷たちがつかの間の自由な時間を過ごしたであろう場所。
ジャズの精神がここで始まったというのであれば、
ジャズという音楽にどこか哀しみがあるのがわかる気がする。

門の前で私たちが退園するのを辛抱強く待ってくれているオジサンは、
安全そうな帰り道を案内して私たちに別れを告げた。


母はいつも言う。
治安が悪そうなところでも、こちらがヒヤヒヤしながら一緒に行動していても、
なぜかあなたの場合、そんな人たちとも親しくなっちゃうのね。


アメリカの友人はこう言う。
日本人のクセに、本当の怖いところ、治安が悪くて絶対行ってはいけないところという
危険を本能的に察知するみたいだね。まるでアメリカに住みなれた人みたい。


自分自身、治安の悪そうなところや怖そうなところでは内心ビクビクしているのが本音。
だけど自分の身を守るために自ら目が合ったら挨拶したりすると、なぜか親しげにされてしまう。
もちろん、コヨーテばりの嗅覚で本来の危険を感じ取れば絶対にそこは避けて通るけどね・・・


基本的に海外に行っても、国籍不明者とみられるのか、
同族としか親しくならないと言われる韓国人や中国人ともすぐに親しくなってしまったり、
どこに行っても典型定期な日本人顔のクセにローカルの人間に間違われる。
(母と一緒だと旅行者だと思われるけれど・・・)

まあ、これも私の特技というか、才能というか、持って生まれた素質というのか、
ポジティブに受け止めておこうと思う。



でも親しくしてくれるのは、老若男女関係なく、子供から年寄り、男性、女性誰でも
親しくなれるが、唯一私に親しげに声をかけてこないのは同年代のストレートの男性(笑)
これが問題だったりするんだよね~~。






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